対話から生まれるオリジナル食育『うどん作り 2歳児』

2025-07-11

ravideでは連携園の「一員になること」、連携園の子どもたち・先生たちと「対話的に提案を考案すること」を大切にしています。詳しくは前回のブログをご覧ください。

○日常の遊びから着想する食育

私たちは食育の提案に「文脈」を大切にします。今回提案したうどん作りでは、粘土遊びへの興味が深まっており、こねる、ちぎる、作ったものを見立てる、作ったのもを用いてのやりとりをするなどの姿があるという担任の先生からの共有から着想しました。

○課題解決は「楽しく遊び尽くした先にある育ち」の結果

食事に偏りのある子どもの中には、単に野菜を食べないだけでなく、ご飯は食べるが麺類は食べないということもある。この2歳児クラスでは、麺を食べない子どもが複数人いるということも共有があった。そこで、子どもたちの中で興味を抱いている「粘土遊び」と「麺作り」を結びつけて、「うどん作り」を提案することにした。偏食をなくすとか、麺作りの工程を伝えるという、大人の意図性や課題解決が先行する提案ではなく、「子どもの興味関心・遊び心」を出発点とした提案を大切にしている。そんな提案をするためには、やはり担任の先生たちとの「子ども語り」が不可欠だと考えています。日常の子どもたちの様子、いま夢中になっていることを語り合い、そこで出てきた「子どもの姿」に「食の観点」を結びつけることで本当の意味で「保育」としての「食育」が提案できるものと考えます。

○食にまつわる「原体験」を提案する

「知ること」と「分かること」は大きく異なります。知ることは情報を得ること、表面的で頭での理解が主になります。分かることは、意味や仕組み「本質」を理解することであり、そこには体験が伴い、知識的なことだけでなく、感情や思考の巡りがあります。ravideでは知識伝達的な食育ではなく、分かることにつながる「体験」を伴った食育を提案します。また、五感を使った体験というだけでなく、子どもたちが自分の思考を表現する機会や時間を、間を持つことを大切にします。そうした意味で、単に食の原体験を積むだけでなく、食をとおした自己表現や他者の表現に触れる機会として食育の場をデザインしています。ravideの食育は、食を通した「表現の場」なのです。それは、子どもたちが大人になるまでに積み重ねていく「原体験」であり、その瞬間を味わい尽くす「感動体験」でもあるのです。

○ravideの提案

うどん作りでは下記の内容を主に取り組みました。

・粉と水から生地ができ、麺ができる過程に親しむこと

・こねる、踏む、伸ばすなど、生地作りを体験すること

・切る、茹でる、といった調理を観察すること

・友だちや大人と一緒に共食し味わうこと

上記の内容をこなすだけであれば保育、栄養士だけでもできるかもしれません。

この一つ一つの過程で、子どもができる限り自由に、思う存分、ものごとへ親しめる空間的、物的、時間的配慮をします。そこがravideの最大のこだわりです。そこには、各調理過程の見せ方、子どもへ委ねる内容の精査と取り入れ方、観察と体験の間の繋ぎ方など、料理人だからこそ提案できる提案があります。

ravideの食育=食表現の無料お試し、実践園の見学を随時受け付けています!興味を持たれた保護者さまがいましたら、お子様を預ける施設へお試しで伺うこともできます。ぜひお気軽にお問い合わせください。