ravide MUFG PARK編 完結
「あちこち行きながら 胸膨らませながら 身を任せ進んでゆくことを 踊るというのでしょう」
Lucky Kilimanjaro『山粧う』より。こんな一節が沁みる日になりました。
ravideは「食を通して人生を楽しみ続けれる人を育む」という思いで食をツールに、主体性、創造性、探究心などの「アート思考」や「遊び心」を育むさまざまな提案をしています。
人生を楽しみ続ける手立ての一つに「人・自然・社会・モノ・コトとの良好な関係性を築くこと」があると考えています。そして「食」はそんな関係性を築いたり、関係性の大切さに気づいたりするきっかけになります。
ravideの思いとMUFG PARK(以後、ravide内の呼称「パーク」と記載)の「公園を地域のコミュニティスペースにする」という思いが重なることではじまったパークでの食育イベント。本日が最終日となり、いつもと変わらず、楽しい時間をもって完走することができました。季節ごとに、旬の食材によって移ろっていく提案、パークが見せる表情と感じる空気の変化、それらを味わい踊る心…参加者の皆さんにとって、ravideとの出会いやイベントをともに営むこと、パークへ足を運ぶことが、冒頭の歌詞のような体験になっていたら、こんなに幸せなことはないなと思っています。
パークでは1年半の間に30回程度のイベントを開催してきました。ravideの提案の下地になる思考については過去のブログを読んでいただけたらと思いますが、毎回のイベントでは、「どうしたら参加者のみなさんが楽しめるか」というシンプルなことを考え抜いて取り組んできました。
「楽しむ」ということをravide的に深掘りすると、「楽しむ=主体的に取り組み、探究心と創造性を働かせ、自分なりの表現をすること」です。イベントの中でそれを叶えるために、「どのように自由をデザインすれば、参加者自身が手を動かし、思考と感覚を働かせることができるか」、さらにそこへ「食を通して関係性を築き」「コミュニティスペースになる」ことを掛け合わせて…あのお土産争奪ジャンケンの裏にも綿密な話し合いがあったり、なかったり。笑
主となる乳幼児施設への食育提案に、プラスαの取り組みとして挑戦してきたパークでのイベントでしたので、打ち合わせは各自の担当業務終わりに行ってきました。夜な夜な、某ファミリーレストランに集合して、夜ご飯を食べながら話し合いを重ねてきたことも楽しい思い出です。カレードリアや担々麺はいつか思い出の味になるのだろうと思います。笑
さて、毎回のワークシートには変わらずこんな言葉を添えていました。イベントへ参加してくださった皆さんは見たことがある、なんとなく覚えているという方もいるでしょうか。
『体験と体感のArt食育』
「知識を得ることではなく思考することに価値がある。何を選び、どう食すのか?食材をより美味しく食べるには?正解の無い問いへ、自分なりに思考し続けること、それがアート思考。 食育の感動体験が、アート思考を促し深めるための素材となる。その過程で、子どもたちが作った料理、発した言葉、交わし合った表情、それら思考が具現化されたものが全て「表現」である。食育の中で、存分に表現し合い受け入れ合うことで、多様性を体感し、自分を知っていく。」



パークでのラストダンス『もろこし饅づくり&利きとうもろこし』の中でも、参加者みなさんの本当にたくさんのアート思考に触れました。
もろこし饅という提案を超えて、恐竜の卵まん、にんじんまん、アンパンマンまん、ネコまん、消防車まん、三色団子まん、パパの顔まん等々が生まれ、もろこし型にする中でも色味、形、大きさ、実と葉のバランスなどどれひとつとして同じものはなく、一人一人が食材(素材)と調理方法(技法)との交わりを通して、自分なりの思考を表現、体現していました!


また、利きとうもろこしでは、5種類のとうもろこしを食べ比べて味わうこと、目隠しをして問題形式にすることへ親しむ中で、言葉以上に「感覚を働かせる」ことに挑戦する様子がありました。手触り、実の大きさや固さ、水分の量、香りや味の濃淡、甘さの強弱…すぐには言葉にできない微妙な違いを、表現すること、誰かの言葉や説明ではなく自分の感覚を手がかりに答えを探ることを楽しみました。



こうした営みの中では「上手にできること」や「正しさ」ではなく、目に見える出来栄えや綺麗さでもなく。「正解探し」や「先生と同じにするコト言われた通りにすること」でもなく。
捏ねたり成形したり、観察して、味わったり、それらから感じたことを表現したりする、その「行為一つ一つそのもの」や、その「過程」、「自分なりに思考すること」、「自分なりの表現を楽しむこと」を大切にする姿勢が、参加者のみなさんから感じられました!
そして何より、子どもから大人まで、初対面の人たちとも一緒に、同じ提案の中で、お互いの表現を受け入れ合い、「ともに楽しむことができる」ってすごい〜と、改めて実感する二日間になりました。

みなさんと共につくってきたイベントを通して、私たちの方が「アート思考」を育て磨いていただいたように感じています。そして、これからも取り組み続けていこう、という志を確かにすることができました。パークでのみなさんとの出会いに心から感謝しています!本当にありがとうございました。私たちは活動を続けて参りますので、またどこかでお会いできることを楽しみにしています。

ravideでは「子どもの保育園、幼稚園や学校で、食育をしてほしい!クラス会で食のイベントをしたい!」「会社の親子・子育てイベント、大人向けの懇親会イベントをしたい」など、ご要望に応じてオリジナルなイベント内容をつくっていきます!イベント開催のお申し込みは、こちらからお気軽にお問い合わせください。今後の動向はravideのInstagramでチェック!