ravideの食育=食表現『頑張らない。無理しない。「食を楽しむ」を本気で叶えよう』

○調理科学という営み
狩猟採集によって「食べられるもの」を見つけ出すことから始まった人類の食の歴史。見つけた食材をどうやって食べられるようにするか、食べられそうなもの、生のままでは食べられないものを、工夫しながら調理する。その試行錯誤の繰り返しが、「調理科学」の原点です。科学の始まりは、もしかすると調理だったのかもしれません。
食の営みは生死に関わること。だからこそ、誰がどこで手に入れたのか、どう調理されたのか——始まりから口にするまでが「見える」ことの安心感は、昔も今も変わらず大切です。食材に十分に親しみ興味を人げ、目の前で調理する姿を見せることで関心が深まり、友だちや信頼できる大人と共にその過程へ親しむことで「安心感」を持つことができ、子どもたちが苦手だった食材を自ら食べるようになる光景も珍しくありません。
食材そのもの、調理過程を観察し、自分たちで料理する経験は、子どもたちの食への興味・関心・好奇心を引き出し、自然と食べる意欲へとつながっていきます。
○食卓でできる食育のヒント
日々の食事の中でも、こうした体験を活かすことができます。「一口食べてみよう」「これを食べたらデザート」といった声かけも時にはあってもよいのかもしれませんが、もっと子どもたちの主体性を引き出す声かけを試してみましょう。
「この食材はなんだろう?」「この料理はどうやって作ったんだろう?」「何で味付けしたのかな?」「この前の食育でやったことと一緒だね!」食事を口にするまでの過程を子どもたちと共に味わう、食育の提案があるからこそ、こうした会話を持つことができ、実体験と結びつく思考の動きが生まれます。
そんな前向きで楽しい会話は、子どもたちの食べる意欲をぐんと引き出します。食育の原体験が、何気ない日常の食卓そのものを、より豊かで実りある食育の場にするのです。


○食育は有機的につながる営み
アート思考、旬を味わう、調理科学——この3つの提案は、すべてが有機的につながっています。どの食育活動にも旬の食材が使われ、調理の要素が含まれています。そして、子どもたちとの対話や表現の時間は、まさにアートな営みです。
・例えば:食材:秋の「レンコン」でつながる2ヶ月の食育
9〜10月、秋の食材「レンコン」を使って行う2ヶ月間の食育の提案。テーマは「レンコンのクレープ」です。
1週目:アート思考の提案
子どもたちと一緒にクレープを作り、盛り付けを自由に楽しみます。レンコンの生地、ソルベ、キャラメリゼ、チップスを自由に盛り付け、見せ合い、食べてみる。そして最後に、「このクレープ、何の食材でできているでしょう?」とクイズ形式で問いかけます。
2〜5週目:調理科学の提案
レンコンの生地、ソルベ、キャラメリゼ、チップスを1週ずつ取り上げ、調理方法を紹介します。同じ食材でも、調理方法によって全く異なる料理に変化する様子を体験します。
6週目:旬を味わう提案
同じ大きさ・厚さに切ったレンコンを「炒める」「茹でる」で調理し、食べ比べてみます。調理方法によって味がどう変わるか、体験を通して味わいの違いを学びます。この頃には、当初レンコンが苦手だった子どもも、自ら食べたくて仕方がない様子になります。

日常に馴染む、生活と遊びとしての食育
2ヶ月間にわたる食育は、特別な活動ではなく、生活の一部・遊びの一部として自然と子どもたちの日常に馴染んでいきます。その間に、家庭や園の食事にも何度もレンコンが登場するようになり、子どもたちの会話も変化します。
「これって食育でやったやつだよね」「どうやって作ったのかな?」「味付けは何でしてるんだろう?」
そんな会話が自然と生まれ、子どもたちは食べること、知ること、考えることが楽しくなっていきます。
「レンコンはどこで収穫されて、お家までどうやってたどり着いたんだろう?」
ふとした問いから、子どもたちは食を通して、自然や社会への興味を広げていきます。——これが「頑張らない、無理しない食育」のかたちです。
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