ravideの食育=食表現『食×アートのつながり』

2025-05-17

「食」からひろがる、アート思考の世界

日々の生活に欠かせない営み「食」。
私たちはこの「食」を通して、子どもたちの“遊び”と“学び”をつなぎながら、アート思考を育んでいくことができるのではないかと考えています。

アート思考とは、知識を得ることではなく、「思考すること」に価値をおく考え方。
「何を選び、どう食すのか?」「より美味しく食べるには?」そんな正解のない問いに、自分なりの視点で向き合い、試行錯誤を重ねていくこと。
その過程こそが、子どもたちの内にある「表現」を豊かに育ててくれるのです。

今回は、そんな食育を通して広がるアート思考の種を、いくつかの具体的な遊びの場面とともにご紹介します。


粘土遊びと食育の連続性

こねる、ちぎる、まるめる。
粘土遊びの手の感覚は、生地づくりととてもよく似ています。実際の食材に触れることで、子どもたちの想像は広がり、やりとりもどんどん深まっていきます。
実際に自分の手で作ったものを食べることができるのは、見立て遊びだった粘土では味わえない“本物”の魅力を教えてくれます。


食べられる絵の具、ピューレで描く

「にんじんは何色?」と子どもたちへ問いかける。
野菜で作ったピューレ。食べられる絵の具として、自由に描いて、味わって、色の世界と食の世界をつなぎます。野菜の色は、一色では語れない奥深さがあり、それに気づくことで子どもたちは「見る目」が変わっていきます。


絵本と料理のコラボレーション

物語の世界を料理で表現する。食育と結びついた絵本で興味関心を深め、日常との繋がりを確かにする。食について思考することが生活に馴染んでいく。
食育と絵本が結びつくことで、物語の理解が深まり、日常とのつながりも確かなものに。食について考えることが、子どもたちの生活に自然と根づいていきます。


造形表現とごっこ遊び

食育から他の遊びへの文脈も提案していく。

食材や料理を通して得た感動を、絵の具、粘土や紙、布などを使って造形表現へ。
作ったものを使ってお店屋さんごっこをしたり、お料理ごっこをしたり…食育の原体験をもとにしたごっこ遊びでこそ、生まれるやりとりがあり、想像力をさらに豊かにしてくれます。


食卓で広がる言葉の世界

食卓につくと、食事を口にすると、不思議と会話が弾む子どもたち。子どもの言語表現を可視化してアート展示する。食事中、子どもたちはどんな話をしているだろう?動画検証をしてみましょう。


アート思考を育むということ

アート思考とは、正解のない問いに向き合い、自分の感性や経験を通して答えを探し続ける、自分なりの思考を磨き続ける姿勢です。
子どもたちが大人の決めた「正しさ」を知り、それに従うのではなく
「どうしたらもっと美味しくなるかな?」「この色、面白いね」と、自分で感じ、気づき、思考し、表現する。

そのプロセスが、すでに“アート”なのです。
食材と向き合い観察する姿勢、調理科学との出会いと探究、交わし合う言葉と表情——それら一つひとつが、表現であり、思考の表れ。
だからこそ、私たちは、食育の場を「食表現」と呼び、子どもたちの「表現の場」として大切にしています。


自由をデザインしてみよう

難しく考えずに「自由に〜する」へ言葉を入れてみる。例えば、食材を前にした子どもたちへ 
「自由に観察する」「自由に触ってみる」「自由に発言する」「自由に感じる」ことを提案してみる。
それだけで十分。そこへ「時間的、人的、空間的、物的」な余裕を持つことでより自由度は高まり、
一人一人の表現が膨らんでいく。いつも遊び心を忘れずに。一人ひとりの違いが面白く、豊かで、だからこそ関わり合いたくなる。そんな自由な空気を、私たち大人がデザインしていきたいのです。


自由であり、不自由であること

子どもたちは自由な環境の中でこそ、一人一人らしい表現をすることができる。

世の中の「きまり」や武道などの「形」を想像する。交通ルールがあることで、安全に自由な移動ができる。しかし、信号を無視することは許されていない。基本となる形を体得することで思い通りに、自由に体を動かせるようになり、それを基に応用ができるようになる。そして、突き詰めるほど、形の中に個性を見出せる。
「自由であり不自由である」し「不自由さの中に自由がある」。

さて、私たちの食育では「きまり」や「形」を「提案」と捉え直して考える。きまりがあることで安全に自由に移動ができるような、形を知ることで個性を表現できるような提案。

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